下田のまちなかの商店街には、残念ながらシャッターが下りている店が多くあります。
多くの場合、『後継者』がいないことがその原因のようです。
そうしてシャッターを下ろしてしまう店が多い中、今回は、珍しいカタチで店を引き継ぎ、まちに明かりを灯し続けている方を紹介します。
何が珍しいのか?というと、お義父さんが長年経営されていたブティック『TOMATO CLOSET』を、2017年に娘の山田真由美さんが酒場『Table TOMATO』とセレクト書店『Books半島』へと、業態を変えて引き継きついだのです。
山田さんは引き継ぐにあたって、それまでの湘南エリアの拠点を維持しつつも下田にも拠点を持つという選択をされました。
また、雑誌や書籍の編集者でもあり、酒場にまつわる著作もあるライターでもある山田さん。
それらの仕事との兼ね合いで月に10日ほどという変則的な営業形態であるにもかかわらず、今では、観光客から地元の方までに人気の繁盛店となっています。
湘南と下田の二拠点居住や、編集者、ライターと飲食店、書店経営の複業スタイル。
憧れてしまうような素敵な生き方!
…なのですが想像するになかなか大変なことも多そうです。
どんな思いで、お店を引き継いだのか?二拠点居住や複業って実際、どうなのか?
お話を伺いました。
『Table TOMATO / Books半島』の運営に編集やライター業、下田と大磯の二拠点居住…とってもパワフルに活動されていて、いつも刺激をいただいております。
では、あらためて、生まれ育ちから、お店を引き継ぐまでの経緯を教えていただいてよいでしょうか?
それでお店を引き継ぐことになったのですね。
でも、鎌倉にお住まいで、編集者やライターとしてもお忙しくされていたのでしょうから、なかなか難しい決断だったのではないですか?
勢いがなければ決断できない時、確かにありますね。
でも、Table TOMATOがあるから下田に来てくれるというほどに人気なお店となっているので、まちの人間としてはその決断をしていただいてありがとうございます!と感謝したいくらいです!
では、どんなお店にしたいという思いではじめられたのですか?
今では、いつもお客さんでいっぱいのTable TOMATOさんですが、はじめた当初は厳しい時もあったのですね。
試行錯誤して、やり続ける。
どんな仕事でもそうでしょうけど、とても大切なことなのだとあらためて感じました。
お店をはじめられてからも、下田とも湘南エリア(当初は鎌倉、今は大磯)の二拠点で活動し、また、仕事の面でもライターの仕事も引き続きやられています。
二拠点暮らしに複業に…となるとかなり大変なのでは?と感じてしまいますが、実際はどうなのでしょうか?また、それを続ける原動力は何なのでしょうか?
確かに、Table TOMATOって、下田らしさにこだわってはいつつも、どこか都会的な洗練された雰囲気があります。
それはこうした山田さんのバックグラウンドが影響しているのですね。
とても納得いきました。
では、Table TOMATOで開催されていた下田のまちについて語るイベント「風待テーブル」についてお聞かせ願えますか?コロナ禍で中断してしまっていますが、今後の予定などもありましたら是非お聞かせください。
それは楽しみです!
では他に今後の展開で考えていることなどありましたらお聞かせください。
改装にメニュー開発などなど…今後も楽しみですね!
二拠点暮らしに複業にと、大変さもあるとは思いますが、『Table TOMATO / Books半島』がこのまちに存在する意味は本当に大きいと思います。
今日はお忙しいところ、ありがとうございました!
Table TOMATO / Books半島 には、お邪魔する度に「進化」を感じていたのですが、今回のインタビューでその理由が分かった気がします。
大磯を拠点としたライター・編集者としても活躍しつつ、故郷下田で飲食店とセレクト書店を営業する。
そのどちらもが、それぞれに良い影響をあたえていることから、この「進化」があるのでしょう。
山田さんの、Table TOMATO / Books半島の「進化」に、今後も目が離せません。